そもそも「実験音楽大好きチーム」と「メロディメイカーチーム」が合体してバンドとなっていた 10cc。そこから前者の Godley & Creme が離脱し、後者の Stewert & Gouldman だけで制作された初のアルバム。邦題は「愛ゆえに」。
アヴァンギャルドさとポップさとが、いかにも英国人らしい諧謔性を軸として絶妙なバランスを保っていたのが、大ヒット曲“I'm Not In Love”で有名な前々作“Original Sound Track”や、前作“How Dare You?”(邦題:「びっくり電話」)における 10cc の特徴でした。それらに比べ、本作ではやはり大幅にポップ方面に偏ったサウンドとなり、ニヤニヤしながら聴く部分は薄れてしまっています(それでも歌詞は十分シニカルだったりするのですが)。
しかしながら、Sony VAIO の CM でもフィーチャーされた“The Things We Do For Love”をはじめかなりの名曲揃いなのは、Stewert & Gouldman コンビの面目躍如といったところでしょう。俺的にはオリジナル盤での最後を飾っていた組曲“Feel The Benefit”がいち押し。後年の再結成時の来日公演で、この曲をフェードアウト/インまで含め丸ごと再現していたのには、ただただ感動するほかなかったのでありました。
カバーアートは Hypgnosis によるもの。レトロな潜水服と赤いドレスが印象的。
Posted by E-WA at 2004年05月30日 03:05Deceptive Bends、いいですね〜
たまたまE-WAさんのこのページを見ていたとき、10cc
のArt for Art's sakeをきいていた。偶然ですね〜
後期10ccはBloody Touristsもおすすめです。
あと、再結成来日時のライブ盤もよかったなあ。
知人にあげちゃったんだけど、買い直したい…
と思ったら、国内盤廃盤ですかそうですか。
今思い出しましたが、ミスチルのアルバム
「Q」は、deceptive Bendsのジャケットの
影響が大ですね。