2004 年 12 月 05 日

「超」怖い話 0(ゼロ)

「超」怖い話 0「新耳袋」シリーズと双璧をなす実話怪談集である「超」怖い話シリーズは、2003 年以降は竹書房から刊行されていますが、実はそれ以前にも 1991 年から 11 冊も世に出ていて、しかも当時の版元(勁文社)が倒産したため、残念ながら絶版となっているそうです。編著者も現在の平山夢明氏で 3 代目とのこと。で、2 代目編著者の樋口明雄氏による作品を復刻し、さらに新作 2 編を追加したのがこの本だそうです。

平山夢明氏によるあとがき「おかえりなさい」にこのような記述があります;

加藤君(註:「超」怖い話共著者の加藤一氏)は膝がカクッと抜けるような<おもしろ怖い>話、私はなんでもかんでも煮えたって沸騰しちまったような<えげつない話>、そしてあなたが掴んでくる話は不思議と滋味深いものが多かったように思います。
まさにこの通りで、樋口氏の語り口は加藤氏とも平山氏とも異なり、どちらかと言えば「新耳袋」コンビのそれに近いのではないかと。特に平山氏が得意とする「逃げ場のない怖さ」を期待してしまうと肩すかしをくらいます。「怖い」というより「不可思議」な話が多く、またしっかりオチもついているので安心して(?)怖がれる、そんな一冊です。

Posted by E-WA at 2004年12月05日 00:38
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