2003 年 09 月 30 日

この人はこれで金を取るつもりだろうか

俺も一応物書きの端くれなので、他者の記事を批判することは天に唾するようなものと心得てはいるつもりです。それがよほど酷い記事でない限りは。

「なぜLinuxを捨てるのか、東大」(元記事削除済につきリンクなし)という記事がその「よほど酷い」記事の好例でしょう。Mac OS X のことをろくに調べもしないで書いたのが見え見えです。

これはもはやプロの仕事ではありません。鐸木能光氏は原稿料を朝日新聞社に返上すべき。

追記 1:「IT ビジネスコンサルタント」という肩書も返上すべきでしょう。
追記 2:鐸木能光氏本人の BBS によれば、「来週号でお詫びと訂正をする」とのこと。へぇ。
追記 3:10/01 の 10 時ごろ 9時ごろに全文削除された模様。朝日新聞社側の判断でしょうか?「即刻削除し、なかったことにする」という意図だとしたら、見苦しいですね。

Posted by E-WA at 2003年09月30日 18:22 | トラックバック (0)
コメント

鐸木能光さんもコラム中でご自身が語られていた「学者馬鹿」ですね・・・

Posted by: nago at 2003年09月30日 20:40

以下、件の記事より一部引用。

>「学者馬鹿」という言葉がある。自分の専門分野以外の
>常識を持ち合わせていないという意味だ。

全身全霊を込めて「オマエガナー」と叫びたくなりますなあ。

Posted by: E-WA at 2003年09月30日 21:31

私も思わずモニタの前で「オマエガナー」ってつぶやいてました。

しかし、いまどき絶滅危惧種レベルの物書きさんですよねぇ (私が知らないだけ?)。

Posted by: DayTripper at 2003年09月30日 21:46

通りがかりのiBook (Early 2003) 使いです。
著書「ワードを捨ててエディタを使おう」や、
朝日新聞の土曜版「be」のコラムを読む限りは、
鐸木さんはバランス感覚の良い方と思っていましたが、
今回の記事はさすがにちょっと、と思いました。
東大が研究用のコンピュータまでLinuxをやめるならともかく、
iMacを導入するのはあくまで「共用のPC」ですよね。
いつから東大はコンピュータ専門学校になったの?
とモニタの前でツッコミを入れてました。

Posted by: hr47hr at 2003年09月30日 22:16

まあツッコミどころを具体的にあげつらうのはやめておきますが(既に各所で指摘が続出していますし)、俺がいちばん問題としたいのは、氏の書き手としての姿勢、自覚の欠如なのであります。現在の Mac の OS は BSD ベースの Mac OS X であって、そのコア部分の Darwin はオープンソースプロジェクトとして公開もされている…云々などということは、ちょっとググってみればわかりますね。仮にもプロの書き手なら、その程度のことをきちんと調べて裏を取る手間を惜しむべきではないでしょう。

…以上、自戒を込めて。

Posted by: E-WA at 2003年10月01日 04:31

単にこの記事の著者のまわりにはOS9ユーザーしかいなかった
とか、そんな類いの知識かもしれません。

記事の著者に対する批判よりも、もっと勉強すべきなのは意見する我々だとおもうのですよ。そろそろカーネル周りの本来の意味でのOSとユーザーインターフェースとして一般的にOSと呼ばれる部分を明確に切り離して話をしないといけない時期にきているとおもいます。トロンのくだりなんかまったくもってその次元。
人をどうこう言う前にもっと前に進みたい!

Posted by: たらちゃん at 2003年10月01日 16:11

>記事の著者に対する批判よりも、もっと勉強すべきなのは意見
>する我々だとおもうのですよ。
(中略)
>人をどうこう言う前にもっと前に進みたい!

なんかそういうこと言い出されると論点がずれるような気が。
件の記事はそういうレベルを逸脱しているからこそ、どうこう
言われても仕方ないと考えるわけでして。

Posted by: E-WA at 2003年10月01日 23:41

これって”論”ずる機能だったのですか!記事に対してのコメントを投稿するシステムと勘違いしていました。すいませんです。
舌足らずであった部分を少し掘り下げさしていただきます。

具体的な記事内容よりもその記事が新聞社に受け入れられた社会背景を、プロ、アマ問わず技術的な話題をインターネットで発信する側が客観的に学んで行く必要があるのではと本件で感じました。(問題の記事は著者の責任ではなく掲載を許可した新聞社にあり、技術というブラックボックスに正面から向かい合っていなかった報道に対する体質だと私は考えています)

技術の正確な認知だけでは、内容のわかる人たちの間だけで相づちが繰り返されるだけです。今回のような問題は根本的な解決をしないと思うのです。

どうすれば技術的な事柄を、例えば今回の例のように一般紙に相当するメディアの読者へ伝えるべきか?というテーマもそろそろ考える必要性があると感じました。多くの人に説明するための統一したモラルのような物が技術の話題を扱う人にあるべきではと思います。

Posted by: たらちゃん at 2003年10月02日 20:39

そうですね。あれだけ事実誤認だらけの記事を結果的にノー
チェック状態で掲載してしまった asahi.com 側にも責められ
るべきところはあるでしょう。何の説明もなく突然該当記事を
削除したのもあまりに事なかれ主義的すぎて、お世辞にも良い
対応とは思えません。担当編集者(いるとすれば)もまたプロ
意識に欠けていた、とのそしりは免れないのでは。

たらちゃんさんのおっしゃる
>「多くの人に説明するための」「モラルのような物」
に関しては、俺としては書き手や編集者個人のプロ意識の
中に当然のごとく存在すべきで、それが明らかに欠如した
成果物はプロの仕事として扱うには値しない、と考えます。
ただ、それが
>「統一した」
という状態で存在すべきかどうか、という点については、asahi.com の中で論じ尽くされているべき問題
(具体的にいえば、今回のような「書き手におまかせ」的色彩
の強いコラム記事においても、用語チェックや内容の裏取り
などをどの程度徹底するかについてのガイドラインがあるか
否か)だと思うのですよ。

うーん、なんかうまくまとまりません(^^;

Posted by: E-WA at 2003年10月03日 01:56

私には、「カーネル周りの本来の意味でのOSとユーザーインターフェースとして一般的にOSと呼ばれる部分を明確に切り離して話をしないといけない時期にきている」との下りの部分に、元の記事と同じぐらいの「頭の悪さ」を感じられてならないのですが...。

ひょっとして、件の記事を書かれたご本人ですか?

Posted by: shiro at 2003年10月03日 03:01

記名記事なんで、まだマシという気もしますけどね。これだけ集中砲火を浴びりゃ、社会的な制裁は受けたと言えるわけで。
まあその制裁が本人に通じているかどうかは別問題。
その後の身の振り方や対処が適切かどうかも別問題。
またサンドバッグになるのが目に見えるような気がしますが。

新聞ってのはジェネリックなレベルの媒体ですんで、専門誌から見てとんちんかんな内容であっても、
それは「許される」範囲だとは思いますよ。各記者/編集者がなんでもかんでも専門レベルになれるわけじゃなし。
裏じゃ三面記事書いてる可能性もあるわけですし。
事実関係の確認くらいはしたほうがいいのは当然ではありますが、専門誌のレベルを要求するのはいささか酷でしょう。

まあそもそもアサヒなんて読んでる時点で(ry

Posted by: えび at 2003年10月03日 12:46

さんはいいですよー

すいません、また誤解を生むような文面を書いてしまったようです。E-WAの指摘された「統一」という言葉に関して、今回論じてる記事についてはでなくて、一般に参照されるべきガイドラインみたいなものを言いたかったのです。認知科学的なアプローチです。人はどうしても、自分の専門と思っているカテゴリに関して自分の知識を過信してしまう傾向があります。これは仕方のない事かもしれません。しかし、現実問題として、コンピュータに関わる技術の話題は、社会的な浸透度を考えても避けて通れません。これを克服する方法の一つとして”統一”した技術情報を一般メディア等へ記述するためのガイドラインが必要になるのではないかと思います。

Posted by: たらちゃん at 2003年10月03日 21:22

ちょっと論点を戻しましょう。

たらちゃんのお話にはどうもわからない点が。今回の件は、
単純にプロとして恥ずかしい仕事をした書き手と、それを
結果的に素通しで掲載した媒体が、その失態を批判された…
ただそれだけのこと、つまり書き手個人と asahi.com だけの
問題なんですが、たらちゃんはなぜそれをなかば強引に社会
全体の話にまで拡大しようとなさるのでしょうか?どうにも
そこが解せません。認知科学やら何やら引き合いに出されても
ねぇ。

できる書き手や編集者なら、自らのプロ意識の中にその人なりの
ガイドラインをきちんと持っているはず。だからこそ、まったく
専門知識のない読者でもなんとなくわか(ったような気になれ)
るような記事を世に出すことができるわけです。今回の件の当事者たちにはそうしたものが欠けていた。それだけのことではありませんか。

そしてえびの言う通り、これだけ叩かれれば社会的制裁は済んで
いるわけで。あとは次回のコラムの内容次第ですね。

もう一言申し上げるならば、一見こむずかしい話を予備知識の
ない読み手にも理解可能な形にまとめあげる術、というのは
いわば書き手の優劣を決定づけるノウハウであり「商売のネタ」
なのです。だから、それを「統一されたガイドライン」として
世に公表し、馬鹿な書き手でもそれさえ守れば原稿料がもらえ
る、というような形が必要だ、という意味のことを主張されて
いるのでしたら、「おとといきやがれ」と申し上げたいです。

Posted by: E-WA at 2003年10月03日 23:33

てーか
ライター/エディターが「ウソを書かない」「裏付けは取る」というのが最低限のモラルであって、これは明文化されていない
ものの、文筆業を生業にしている者の中には多かれ少なかれ流れているものなんすよ。そのモラルが守れないやつは今回のように
叩かれるわけです。

例えば制限速度を守らずに事故ったバカがいたとして、「自動車を運転する人には運転に関する統一したモラルが必要だ」
などと今更言う必要はないわけですよ。教習所でたたき込まれてきているはずなんですから。だから当事者が処罰されておしまい。
その事故を見て「ああ、俺も気をつけなきゃなあ」と自戒する必要はあっても、「全ドライバーに交通ルールのハンドブックを
配布せよ!」なんていう奴がいたら、そりゃマヌケってもんでしょう。それは「常識」だからです。
常識が守れなかったら、自分の責任で制裁を受ける。これが資格も免許も必要ない、文筆業という名の自由業者における制約で
あり、ルールなんですわ。これを踏まえてもう一度ご自分の書いた文章をお読みになっては>たま

何でも明文化・一般化する必要はないと思うですよ。そこまで人間、バカじゃないと思うんで。

Posted by: えび at 2003年10月04日 09:32

もともと、問題の記事の筆者の誤りを受けての話で、たらちゃんも彼のミスは許されるものではないと思っています。それについては議論の余地はありませんよね?

それを受けて、学ぶべき事が多々ありますよね?という事を論じたかったのです。
たらちゃんは物書きではありませんので、ライターさんの間の相づち談義には参加できません。
社会的な話に持っていったのは実際にパソコンだとかインターネットだとかいう技術は一般的になっていると実感しているからです。いろいろな役人から主婦までいろいろな人が実際に生活に取り入れられている現状を認識しています。
私も20年以上コンピュータを使ってきていますが、それ故の常識みたいなものがあって、感覚で状況を理解する事も多々あります。
つい最近使い始めた人に、「なんでそんな事もわからないのか?」みたいな感情を持つ事もありましたが、わからなくてあたりまえ、想像できなくてあたりまえなのです。「感覚」という言い方が妥当かどうかはわかりませんが、たらちゃんが言いたいのはその部分を埋めるテクニックをもっと育てなくてはならないと言う事です。これはライターさんに限らず、「感覚」がわかってる人の義務だと感じています。

と、いう考えなので、物書きの中の「ガイドライン」という考えとはちょっと違います。

話が飛躍しすぎでしょうか(汗
お目汚しすいませんでした。少しでしたがこの場をお借りして論ずることができてよかったです。ありがとうございました。

Posted by: たらちゃん at 2003年10月07日 20:20

ITコンサルタントだかのえらそーな肩書きをがちゃごちゃ並べて公にコラムを書いているライターの失態から、どーやったら別にITコンサルタントでもない素人の感覚話がでてくるのか不思議でなりませんね。

普通一般的に、この二つは「関係のないこと」と言いませんか?

まぁ、20年以上コンピュータを使っているとそんなことすらも分からなくなるのかも知れません。E-WAさんとえびさんの、あんな分かりやすい言葉すら「相づち談義」としか見えない程なのですから。

そんな、その名前にふさわしいレベルの「感覚」しかない人には、せめてまっとうな大人との間を埋めるだけの「テクニック」とやらをもっと育てて欲しいですし、それがそういう「感覚」しか持ち得なかった人の最低限の義務ですかね。

少なくとも件のライターは己の幼稚な失態を認識する程度に大人の感覚は持ち合わせていたし、それなりに謝罪を書くという世知、もといテクニックは持ち合わせてたみたいですよ。

ああ、そうそう、「社会」とか「認知科学」とか、慣れない漢字を頑張ってちりばめてみているようですが、残念ながらかえって頭が悪く見られているだけで、そんな「テクニック」は意味がないよというのも申し添えておきます。


# ...っと、これぐらいはっきり書けば分かりますか? (^^; >>228

Posted by: shiro at 2003年10月08日 03:21

どうも最後まで論が噛み合なかったなあ、という残尿感。
ま、このへんにしときましょ。

Posted by: E-WA at 2003年10月08日 04:28

御意。

Posted by: shiro at 2003年10月08日 22:10